営業が抱える課題を明確に
3方面からの支援で経営幹部の負担を軽減
株式会社ビットエー
執行役員/デジタルパートナー事業部長 山中 淳司 様
導入理由/相談前の状況
ビットエー社は勢いのある会社で毎年1.3倍成長を遂げてきました。
事業を多角化し成長段階に入り、社員数も200名を超える組織へと拡大成長を遂げていますね。
角
山中様
これまでは代表取締役の人脈を中心に案件を獲得し、成長してきた経緯があります。
ですが、規模が大きくなり、社員数も増えたにもかかわらず、案件獲得が頭打ちになっており、営業が機能していないのが課題ですね。
人員や会社規模が拡大したにもかかわらず、専門の営業組織が存在していません。
そのため、見込み客の獲得に苦戦しているのが大きな課題でした。
見込客がいなければ、営業もかけられず、新規契約にもつながりません。
角
山中様
もう1つの課題が既存顧客との関係構築でした。
既存顧客の潜在的なニーズに応えられていない部分がありました。
見込客の獲得も、既存顧客との信頼関係をもっと深く築くことができれば、既存顧客からの紹介などを通じたビジネスチャンスが生まれるかもしれません。
角
山中様
急成長してきた裏側で、既存顧客の拡大スピードが予想以上に早く、会社の体制として十分な準備ができていなかったのが、既存顧客のニーズを捉えきれず、対応しきれていなかったという問題がありました。
もう1つの課題が採用です。
営業力の強化や既存顧客への対応力を充実させるためにも、正社員の採用とビジネスパートナーの調達をいかにするかも課題でした。
もっとも、即戦力を採用するには、先に営業力を強化することが優先課題ではないかということが挙げられます。
営業力を強化し、活躍できる環境を整えることが、採用のハードルを下げることにつながるのではというものです。
人材調達のカギは、営業力の強化が握っているというのも問題です。
角
支援内容
支援内容は、課題を明確にし、優先順位を付けてサポートしていくことです。
まず、1つ目の課題は組織の体制です。
既存顧客数が増え、社員数も増大しているのに、営業部門すらなく、見込客の獲得や既存顧客の対応、さらには人材の採用や育成にスムーズに対応できる組織体制になっていません。
そのため、組織体制の構築や強化というマネジメント支援が必要です。
次に、見込客の獲得と新規契約件数の増加という課題です。
営業部門もないため、まずは営業チームの発足から始める必要がありました。
もっとも、新規顧客の獲得ばかりに目を向けてはいけません。
ここまでの急成長を支えてきた既存顧客との関係構築も重要な要素です。
既存顧客のリピート需要や契約の継続などを維持していくことで、安定的な成長が望めます。
既存顧客との関係が揺らいでしまうと、一気に基盤が崩れ、新規獲得をしている場合ではなくなるというのも事実です。
こうした現在の状況も踏まえて、セールス支援を行いました。
さらに、即戦力をはじめ、組織を整えていくうえで必要な人材を獲得し、育成していくことができるよう、人事採用支援も実施しました。
以下で、それぞれの支援内容を細かくご紹介します。
■マネジメント支援
まず、既存のhap事業部、DP事業部のジェネラルマネージャー以上の管理職と一人ひとり面談・ヒアリングを行いました。
hap事業部は企業のブランディングやマーケティング、クリエイティブを支援、DP事業部はデジタルのプロフェッショナルがチームが事業成長を支援する業務を行っています。
各事業部門の課題の整理を行い、解決施策の提案しました。
DP事業部ではアドバイザーとして、幹部合宿に参加し、3回にわたってアドバイスを送りました。
さらに、一部のメンバーとは1on1レクチャーやメンタリングも実施しています。
個々の面談やレクチャーなどを実施していない、マネージャー以下の管理職のために研修カリキュラムの策定も行いました。
また、管理職登用などの評価基準に整理も図りました。
そのうえで、今後の課題や目標を設定し、中期経営計画の立案もサポートしています。
角
■セールス支援
まず、DP事業部内に営業チーム(GFU)を発足させました。
事業計画・営業戦略・管理フォーマットを作成し、HubSpot導入しました。
HubSpotとはCRMプラットフォームのことで、マーケティングから営業、コンテンツ管理など、カスタマーサービス業務を一貫管理できるソフトです。
基盤を整えたうえで、営業スタッフに営業ロープレ研修も実施しました。
見込客の開拓のためにアウトバウンドセールスを重視し、問い合わせフォームをはじめ、営業代行や、企業の役職者などへ向けたCXOレターも手掛けました。
さらに、営業の際は商談に同席してOJT教育を施すことや提案書作成も支援しています。
これにより、新規顧客3社を獲得しています。
こうした成功事例を根付かせるよう、セールスガイドラインも策定しました。
一方、既存顧客については、クロスセルやアップセル施策を構築しています。
これまで、既存顧客のニーズをくみ取れきれておらず、対応力や関係構築に課題があったため、アカウントプランニングガイドラインも策定しました。
アカウントプランニングとは、顧客のニーズを個別に読み取りながら提案を行うことや商品開発に活かすマーケティング手法です。
アカウントプランニングを実行することで、クロスセルやアップセルの増大にもつながります。
また、ビジネスパートナーとの連携や協働も課題であったため、他社とのアライアンスを強化するためのビジネススキーム構築も行いました。
角
■人事採用支援
人事採用面では、組織を構築して強化するために、幹部人材も必要となります。
そのため、幹部人材の採用支援をするために、信頼と実績あるヘッドハンティング会社を紹介して活用してもらうこととしました。
また、メンターとして、「日本一働きたい会社プロジェクト」を推進し、企業文化、採用、人材育成、人事制度の基礎づくりに尽力してきた人物を紹介しました。
メンターとは、主に新入社員や若手社員、中途社員との面談や相談、助言を行い、成長を支援する指導者や相談者を指します。
メンターは、直属の上司と部下の関係ではないことがポイントで、他部署の先輩社員などが役割を担うことが多いのですが、今回は外部の専門家をメンターに充てました。
そのうえで、DP事業部との役割は何か、ミッションの再定義を図りました。
「プロフェッショナルなチームでセカイを変える」というミッションをスタッフが再認識し、プロとして顧客のビジネス課題に真摯に向き合い、テクノロジーとクリエイティブから生み出されるアイデアのもとで企業の成長に寄与し、パートナーとして共に発展することを目標に、そのためにどうすれば良いのか実行支援を図っています。
角
コンサルティング後の状況
コンサルティング導入時の一番の課題は、専門の営業組織を構築していくことでしたが、結果として、マネジメントやデリバリー、人事・採用に至るまで幅広く支援を行いました。
さらに、本格的に営業本部を発足することになり、営業側に注力して支援を行っていきます。
山中様
コンサルタントが経営幹部のみを支援して、トップダウンで動かすのではなく、コンサルタント自らが営業スタッフに同行するなどしたことで、メンバーを動かす機動力につながりました。
内部の人間が動くより、外部の人材が動くことで、助言に従いやすくなる点も良い点ですね。
角
山中様
コンサルタントの中には、緊張感を持たせてギクシャクしてしまう人もいますが、角様は親しみやすい人柄のため、面談を行うと弱みや悩み、課題などをすぐにさらけ出してもらえたのも、成果を引き出すことにつながりました。
なかなか言えない悩みや弱点をさらけ出しても、否定されず、寄り添ってくれそうな人と思わせてくれました。
本当の課題や悩み、抱えていることが明確にならないと、適切な実行支援ができませんからね。
角
山中様
経営幹部にとっては、組織の隅々までフォローしてもらえることで、営業面などはコンサルタントに任せて、本来力を入れるべきところに尽力できるのも良い点でした。